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戻りたい戻れない戻ってはいけない (ユーラム)


ソルファレナ奪還。
軍の最終目標にて、敵の最後の砦。
当然総力戦を避けることはできず、命の保証もない。

「怖くは、ないですか」

隣に立つノルデンはこちらを気遣うように視線を向けた。
軽鎧に身を包んだその姿はかつて自分の副隊長をしていたときと同じに見えて、震えだす身体に気付く。

「…えぇ。いえ、怖いです。でも、」

腰に差した剣の重さを確かめながら柄に手をかける。
ずしり、と重いそれはこれから奪うひとの、生物の命の重さを表している気がして、一瞬だけすべてを置いて逃げてしまおうかと過去の自分の残骸が耳元で囁いた。
首を横に振ってその考えを否定する。

(だってこの命は、)

「これ以上、逃げたりしません」
「そうですか」

(既に殿下に捧げたのだから)

強張った表情の自分を見てどう思うのだろう。
彼にとっての自分はお世辞にも良い印象を持たせているとは思えない。

「ノルデン殿はどの部隊に?」
「貴方の補佐です」
「は?」
「部隊長は貴方です」

ボズ殿と私が貴方の補佐にまわります、とノルデンは微笑んだ。

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2006.04.23 | | Comments(0) | Trackback(0) | 幻水

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